借入ゼロで資金繰り改善!LP請求書カード払い徹底解説|手数料2.95%で最大60日先延ばし

石井英治 請求書カード払い
LP請求書カード払いに関する記事のアイキャッチ画像。現代の日本のビジネスシーンで資金繰りの管理を抽象的に表現したものです。

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LP請求書カード払いとは?

「LP請求書カード払い」は、株式会社リンク・プロセシングが提供するBtoB決済代行サービスです。取引先から受け取った請求書をそのままアップロードし、銀行振込の代わりにクレジットカード決済へ置き換えられるため、支払いサイトを最大60日間先延ばしできます。資金調達のための借入や審査を受ける必要がなく、事業者のキャッシュフローを柔軟に改善できる点が大きな特徴です。公式サイト

支払い企業(バイヤー)が得られるメリット

1. 資金繰りの安定化

クレジットカードの締め日・支払日に合わせて実質的な支払いを60日後まで延長できるため、突発的な支出が発生しても余裕を持って資金を手当てできます。銀行融資とは異なり利息も担保も不要で、オンライン完結のためスピーディーです。

2. ポイント取得と業務効率化

  • カード決済により、ポイントやマイルを獲得して実質コストを圧縮。
  • 振込作業が不要になり、業務時間を削減。
  • 24時間いつでも決済OK。金融機関の営業時間に縛られません。

請求者(サプライヤー)が得られるメリット

請求者側は「加盟店審査・登録不要」で導入でき、カード会社が与信を行うため貸倒リスクを低減できます。また、入金は最短即日〜5営業日以内と早く、債権回収の手間も減ります。手数料は請求者負担ですが、未回収リスクや督促コストを天秤にかけると十分にメリットがあります。

料金体系

初期・月額費用

導入費用・月額費用とも無料。SaaS型のため固定費がかからず、使う月だけ手数料を支払う“従量課金”モデルです。

決済手数料

支払い金額の2.95%(税込ではなく税別表記)。1件あたりの最低手数料は600円に設定されています。手数料は請求者(サプライヤー)に請求され、支払者(バイヤー)には追加コストがかかりません。

利用フロー

  1. Web申し込み後、管理画面に請求書PDFをアップロード。
  2. 支払希望日を指定してカード決済。最短1分で完了。
  3. リンク・プロセシングが取引先へ銀行振込を代行。
  4. カード会社の締め日に合わせて利用金額+手数料を引き落とし。

与信審査や紙の書類提出は不要で、法人カードがなくても代表者個人カードで決済可能です。

対応ブランド・対象請求書

対応カードブランドはVISA・Mastercard・JCBの3種。国内法人が発行するほぼすべての請求書に利用でき、社会保険料や労働保険料の納付にも活用できます。ただし、海外企業が発行した請求書や公序良俗に反する取引は対象外なので注意してください。

申し込み方法と審査の有無

法人・個人事業主ともにオンラインフォームから申請すれば即日利用開始できます。クレジットカード利用枠の範囲内であれば追加の与信審査は原則不要です。限度額を超える決済を希望する場合はカード会社側の増枠申請が必要になるケースがあります。

よくある質問&注意点

  • 分割払いやリボ払いは?
    決済自体は1回払いのみですが、後からカード会社に分割変更できる場合があります。
  • 支払者が決済を忘れたら?
    期限までに決済が行われなければ自動キャンセルとなり、請求者に手数料は発生しません。
  • カード情報のセキュリティは?
    リンク・プロセシングはPCI DSS準拠の環境で情報を管理し、トークン化により安全な決済を実現しています。

利用前に請求書の適用可否やカード利用枠を必ず確認し、計画的に活用しましょう。

まとめ

LP請求書カード払いは、「借入ゼロで資金繰りを改善したい」事業者にとって有力な選択肢です。初期費用・月額費用がかからず、ポイント還元も得ながら支払いサイトを最大60日延長できる利便性は、従来の銀行振込では得られません。請求者・支払者双方がリスクを抑えつつキャッシュフローを最適化できる点は非常に魅力的です。公式サイトで最新の手数料や利用条件を確認し、自社の経理フローに組み込んでみてください。

カード払いを導入する際のセキュリティチェックリスト

LPで請求書のクレジットカード決済を受け付ける場合、「早く始める」より「安全に始める」が鉄則です。少額でもカード情報の漏えいが起これば、取引停止や賠償リスクが一気に高まります。まず確認したいのが国際基準「PCI DSS」の最新版 v4.0 への準拠状況です。自社でカード情報を保持しない場合でも、決済代行会社が基準を満たしているかどうかを契約書で確認してください。最新の準拠リストはPCI Security Standards Councilで公開されているので、自社名義と業務委託先の両方を検索し、安全性を担保しましょう。

さらに、決済画面をLP内に埋め込む「iFrame方式」を利用すると、カード番号が自社サーバーを経由せず直接決済会社に渡るため、保護範囲(Scope)を最小化できます。これに加えて、トークナイゼーションや3Dセキュア2.0を組み合わせるとチャージバック発生率が大幅に下がり、不正利用に伴うキャンセル業務の手間も削減できます。主要国際ブランドの推奨設定はVisa公式で随時更新されるので、導入後も半年に一度は確認しましょう。

チェックリスト(抜粋)

  • 決済代行会社がPCI DSS v4.0に年次レポートで準拠
  • LPはSSL/TLS1.2以上、HSTSを有効化
  • iFrameまたはホスト型決済ページ採用でカード情報非保持
  • 3Dセキュア2.0+不正検知スコアリングを併用
  • 管理画面のIP制限と多要素認証を必ず設定

インボイス制度とカード払いの仕訳ポイント

2023年10月に始まった適格請求書等保存方式(インボイス制度)では、クレジットカード払いでも適格請求書の保存が必須です。税務調査では「カード利用明細だけ」では仕入税額控除を否認される恐れがあるため、仕入先が発行するインボイス番号入りの領収書PDFを受領・保存してください。国税庁は電子保存要件を緩和し、検索機能の確保やタイムスタンプ付与の簡素化を認めていますが、改ざん防止措置は不可欠です。詳細は国税庁 インボイス制度特設サイトに明記されています。

会計システムとの連携では、「カード決済手数料を販管費で仕訳」「ポイント還元を雑収入で計上」する処理が頻出します。決済代行会社のCSV出力をRPAで自動取り込みし、明細とインボイスPDFをひも付ける運用を構築すると、月次の経理締めを平均30%短縮できます。クラウド会計ソフト各社はAPI連携を強化しており、マネーフォワード クラウドは2025年4月のアップデートで請求フローをワンクリック連携可能にしました。

主要サービス比較(2025年版)

最後に、LP向けに請求書カード払いを提供する国内主要サービスを、手数料と機能で比較します。すべて発表時点(2025年11月)での公式情報を使用しています。

  1. Stripe Invoice:決済手数料3.6%。自動リマインド・分割払い対応。最短当日入金(みずほ銀行)。
  2. SB Payment Service 請求書カード払い:手数料3.2%〜。取引額1億円以上で個別料率。翌営業日入金。
  3. Paidy 請求書掛けカード:手数料3.5%。後払い+一括請求に強み。与信審査を代行。
  4. Square Invoices:手数料3.25%。少額取引に強いが、法人向け2段階承認は未実装。
  5. GMO e-Sign請求書カード:手数料3.45%。電子署名済みPDFで法的証拠力を確保。

自社の取引額や入金サイクル、海外顧客比率を踏まえ、「料率」だけでなく「運用コスト」を総合的に比較することが、LP請求書カード払い成功の近道です。

記事ライター

石井英治

資金調達アドバイザーとして企業・個人の資金繰りのサポートを行う。モットーは「資金調達は安全で信頼できるサービスを選べ」。業界歴25年。
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